DX組織のエンジニア新卒採用立ち上げからの歩み

Insight Edge HR担当の合田(ごうだ)です。

当社は2019年に“住友商事のDX推進のためのプロフェッショナル集団”として創業し、これまで中途採用100%で採用を進めてきました。なぜ今回新卒採用を開始したのか、その想いや実際の立ち上げから行なってきたことをアウトプットしておきたいと思い、ここにまとめることにします。 当社のように、これから新卒採用を立ち上げる際の採用担当者様の参考にもなれば幸いです!

なぜ新卒採用をするのか

新卒採用をスタートさせる時に、まずは“なぜ新卒採用をするのか”、”新卒採用に期待することは何か”という前提整理をしっかり時間をとって議論しました。

新卒採用を受け入れる理由は会社ごとに異なると思いますが、Insight Edgeとしては2024年夏に5年目の節目を迎え、今後の5年10年先の中長期的な会社の未来を考え「その時会社の中核となる人材を獲得し、社内で育成する必要がある」という所に着地しました。

これまで中途採用だけで成り立ってきたInsight Edgeは、ある程度社会人経験があり手厚い育成の必要がない人材だけで構成されており、裏を返せば現在の当社は育成する力が弱い状況です。新卒採用を受け入れるのであれば、社内の育成体制を整えておくことが絶対条件、というのが新卒採用チーム全員の想いで、採用チームとは別に技術部のエンジニア達による育成タスクフォースを立ち上げ、受け入れ体制の準備も同時並行で進めてきました。

以上より、Insight Edgeで新卒採用をする目的は下記2点と定義しました。

① 将来のリーダーに入ってもらうこと

② ①に付随して、会社全体の育成力の向上を図ること

新卒採用プロジェクトタスク一覧

新卒採用の目的を共通認識としてキックオフ後、実際の募集開始に至るまでは下記のタスクが発生しました。

  • 採用ペルソナ策定〜求人票作成
  • 新卒市況感リサーチ
  • 採用目標人数設定
  • 選考フローと評価項目策定〜面接官選出
  • 採用チャネル検討
  • 求人票作成
  • 評価項目の整理
採用ペルソナ策定〜求人票作成

新卒採用の目的を整理したら、その目的を達成するためにはどのような学生にアプローチをすればいいのか、採用ペルソナ策定を進めました。検討の上では下記の項目に分けてどの項目をより重視するかを数値化して進めました。そして採用チームの中で湧いてきたイメージを言語化したものが現在の求人票となります。

【学歴】

  • 学業(専攻科目)
  • 学業外活動
  • 海外経験

【職歴】

  • インターンシップへの参加
  • アルバイト等就業経験

【パーソナリティ】

  • 長所
  • 短所

【就職活動】

  • キャリア志向性
  • 併願企業
新卒市況感リサーチ

上記と同時に、近年における新卒採用に関する知見がなかったため、全体的な市況感やスケジュールについては、新卒専門の人材エージェントさん数社にお話を伺ってリサーチを行いました。

①現在の新卒採用は圧倒的な売り手市場であること(特にエンジニアの需要は高く、1人の学生を6〜10社で取り合う状況であるとお聞きました)

②新卒採用スケジュールとしては、大学3年の夏のインターンから勝負は始まっており、大手企業は年内に採用活動を終了しているケースも多い(※後ほどのデータですが、大学4年のGW明けには約8割の学生が最低1社の内定を獲得していたようです)

この話を聞いたのが既に2023年の12月末でしたので、「私たちが獲得したい2025年卒の学生は既に就職活動を終えている可能性が高い=相当厳しい戦いになるだろう」、ということを強く認識しました。

採用目標人数設定

Insight Edgeはまだ60名程度と小規模な組織であることと、せっかく入社してもらうからにはしっかりとケアをしたいという点を鑑み、目標人数(というよりも、受け入れ可能上限人数)は3名と定めました。絶対に3名獲得するというよりは、これまでに定めた採用目的、採用ペルソナは妥協せず、ワーストケースとして採用人数0名でも結果を受け入れること、と決めました。

選考フローと評価項目策定〜面接官選出

次は新卒採用の選考フローを決めました。 エンジニア採用となるため、ハード面(技術素養や思考力)のチェックも必要であり、そのためにコーディングテストやSPIなどの試験を実施するかが争点となりましたが、新卒採用初年度としては一旦見送りとなり、面接での口頭確認としました。 合わせて、各面接毎にチェックする評価項目の整理と、それに合わせて誰が面接官をするかの選定を行いました。

採用チャネル検討

採用チャネルとしては大きく下記の3つが挙げられます。

①自社サイト

②新卒サイト(ダイレクトリクルーティングでのスカウト運用)

③新卒採用専門エージェント

採用をスタートさせる時期が比較的遅く、①自社サイトだけの運用だけでは心許ないという点を踏まえ、最初にリサーチでお話を伺った③新卒採用専門エージェントにご協力をお願いし、②新卒サイトのスカウト運用については、次年度以降で検討することとしました。 求人票を自社の採用サイトにUPしたのが2024年1月31日で、ただでさえ厳しい市場の中でスロースタートを切った自覚はありましたが、エージェントの方から「エンジニア人材の学生は納得出来るまで長く就職活動を続ける傾向が強いのと、最後まで進学と就職を迷っている学生もいるので、春先まではチャンスあります!」とコメントをいただき、実際にたくさんの候補者を紹介いただいたことは本当に感謝です。

実際の選考推移

2月に入り、自社サイトからの応募やエージェントさん経由でのご紹介が少しずつ増え、実際に内定受諾もしていただくことができました。想定していた以上に多くの学生の方とお話しする機会に恵まれたことは、私としても大変貴重な時間となりました。 エージェントさんからも聞いていて想定した通り、春先の4月中旬頃から新規応募者数も減少していき、Insight Edgeとしても夏を一旦の区切りとして2025年卒の新卒採用をクローズし2026年度の採用に切り替えることを決断しました。 今は2025年卒の採用実績データを元に2026年の新卒採用に向けて動いている所です。

最後に

先日、2025年度の新卒入社予定者をオフィスに招いて内定者懇親会を実施することができました。当日は当社の若手社員に協力してもらい、簡単なワーク時間と昼食時間を設けて、交流を図りました。その様子もまたどこかでご紹介したいと思います!

当社では今年の9月からは学生のインターンの参画受け入れも開始しており(インターン生のブログ記事)、学生の方と交流する機会は以前に比べるとかなり増えています。 また、今回の記事では新卒採用開始からの私自身の動きについて記載しましたが、ここに至るまで、大学を訪問しての講義やセミナーの実施、インターン受け入れ時の対応等、採用チーム以外の現場のメンバーが多様な対応していたという背景があります。 違うロールのメンバーの様々な働きかけによって新卒採用プロジェクトが進んだ点は、当社のValueの1つである”みんなでやる”が体現された良いエピソードになったと感じています。

また2026年卒の新卒採用もオープンしておりますので、ご興味のある方はぜひエントリーいただければ幸いです!

recruit.insightedge.jp