当社がForward Deployed Engineer(FDE)職を新設した背景と狙い

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こんにちは。Chief Innovation Officer(CINO)の森です。

最近、Forward Deployed Engineer(以下、FDE)という職種が、IT業界で盛り上がっています。

当社でも、5月からFDEのポジションを新設しました。本記事では、当社がFDE職を新設した背景や狙いについてご紹介したいと思います。

目次

背景

ここ数ヶ月で、FDE(Forward Deployed Engineer)に関する記事を非常に多く見るようになりました。 FDEは、元々アメリカのパランティア・テクノロジーズ(Palantir Technologies)の独自の職種です。

PalantirのFDEは、「顧客の現場に常駐し、事業課題の特定からシステムの運用・定着までを一貫して担うエンジニア」と定義されています。

Palantirという強力なプラットフォームを前提に、コンサルティングとエンジニアリングを高いレベルで両立する専門職種が、もともとのFDE像だと捉えています。

現在、多くの企業がFDEを謳っていますが、必要十分な人材を確保できていない企業が大半だと考えています。

FDEの役割や定義は各社各様で、元のFDE像とは異なってきています。また、FDEと類似する役割で、新しい職種名を定義するパターンも出てきており、カオスな状況です。

すでに「FDE」という言葉は一般名詞化しつつあり、Palantir発の定義を超えて、より広い概念として使われ始めています。

※本記事では、これらの色々な概念をすべてまとめて"FDE"という単語で表現します。

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FDEを取り巻くIT業界の動き

なぜFDEが注目されているか?

FDEが注目されている理由は、企業現場のAI活用の中心が「技術検証」から「ビジネス実装と成果創出」に移っているためです。

AIの性能が高まる一方、それを業務にどう組み込むか、どの業務から変えるべきか、どのように成果を測るかは、依然として高いハードルがあります。そこで、事業課題とテクノロジーを橋渡しし、AI実装から成果まで創出する役割の重要性が上がっています。

特に、ここ最近のコーディングAIの進化は圧倒的で、事業のあらゆるシーンに組み込むことができるポテンシャルを感じています。

AI技術が多くの業務に適用できるが故に、FDEに対して、下記のような期待値が混在している状況だと思います。

  • 従来の個別システム開発を、より短期間・低コストで実現することへの期待

  • これまで費用対効果が合わずシステム化されてこなかった、現場の小さな業務をAIで仕組み化することへの期待

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FDEに対する期待値

FDEの類型

本来のFDEは、巨大なプラットフォームビジネスを活動の原資としていますが、ほとんどの企業では、そのような原資がありません。

例えば、従来のセールスエンジニアのような営業に近い役割のFDEもいれば、業務コンサルタントに近い立場のFDEも定義されています。

FDEは期待値が先行し、ひと昔前のデータサイエンティストのような状況ですが、今後FDEに求められるスキルや役割が定義されていくと思います。

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FDEの類型

no 類型 キャッチフレーズ 説明
1 プラットフォーム型FDE プロダクトを、顧客の現場で使える形にする 自社プロダクトを顧客環境に合わせて設定・拡張・実装する
2 プリセールス型FDE 商談段階から、プロトタイプで勝ち筋をつくる 商談段階で技術提案、デモ、PoC設計を担う
3 カスタマーサクセス型FDE 導入後の活用を、成果につなげる 導入後の活用定着、改善提案、利用拡大を支援する
4 SIer型FDE 顧客ごとの要件に合わせて、運用まで届ける 顧客ごとの要件に合わせて、個別開発・運用まで担う
5 価値創出型FDE 戦略から実装まで、AIで事業変革を実現する 戦略策定からAI実装、成果創出までを一気通貫で担う

当社におけるFDEの役割

当社は、住友商事グループの事業群に対し、最先端のデジタル技術をスピーディーにビジネス実装する役割を担う組織として設立されました。

当社の目指す姿とFDEの期待役割には高い親和性があります。FDEの新設といっても、まったく新しい役割をゼロから作ったというより、従前から当社が担ってきた役割を、生成AI時代に合わせてより明確に定義したものです。

当社のFDEは、住友商事グループの広大なビジネスフィールドを一つの大きなプラットフォームと捉え、そのアセットや知見をレバレッジしながら、AIによる価値創出を現場で実装していく役割です。

先日、住友商事から「デジタル・AI白書 2025」が公開されました。当社はこの中で紹介されている多くの事例に携わっています。

当社のFDEポジションには、住友商事のデジタル・AI戦略(DAIS)の先頭に立って、社会や産業の変革をリードいただきたいと考えています。

マネジメント層や事業現場、パートナー企業など、多くのステークホルダーとやりとりしながら、最先端のコーディングAIを駆使して主体的に取り組み、プロジェクトの中心として推進を担う役割を期待しています。

総合商社のデジタル推進企業である当社のFDEには、エンジニアリング力だけではなく、一定のビジネス推進力も期待します。 ただし、なんでもできるスーパーマンを期待しているわけではなく、他職種のメンバーと連携し、役割を補完し合いながら推進いただきたいと思っています。 住友商事グループの規模の大きな事業に携わることができ、非常にやりがいがあり社会的意義も感じることができるポジションだと思います。

最新のAI技術を追いかけても、ビジネス現場では使いどころがないという話をよく聞きますが、当社は全く違います。新しい技術を駆使し、積極的にビジネス活用をしていきたい方には、特にオススメできるポジションです。

これまでの反響とこれから

FDEの世の中の盛り上がりは凄まじく、ポジションをオープンしてから、非常に多くの反響をいただいています。

当社は、多くのポジションで積極採用中です。FDE以外のコンサルタントやエンジニア、デザイナーのポジションであっても、携わることができるプロジェクトに違いはありません。

FDEポジションに興味がある方はもちろん、コンサルタント、エンジニア、デザイナーとしてAIのビジネス実装に関わりたい方も、ぜひ一度お話できればと思います。カジュアル面談からでも大歓迎です。